7、現代の小庭A

 作庭の構想を考えていた時、「過去と現在」、「昔と今」という対比の発想から、陰と陽の二元を表す太極図浮かびました。中国の道教の思想を象徴するこの図は、もっとも喜ばしくもあり、もっとも恐れられている図だそうです。白と黒の勾玉は、陰陽道の基本思想の一つでもある「地に下りる天の気」の意味で、混沌の世界からあらゆる物が生まれる原則、無から有をなす法則とされています。白の勾玉は白川砂で、黒の勾玉は那智黒石で表現しました。マンションから見下ろしたお隣の庭にこの図があったら、と想像してみると面白いのではないでしょうか。

京都府造園協同組合青年部