安 息 
 一歩一歩足許を確かめながら谷へ降りると、心なしかひんやりとした空気が流れ、頭上にかぶさる淡い緑が日の光をやさしく遮ってくれる。腰掛けに座り一息を入れると小鳥のさえずり、岩清水のしたたり落ちる音などが響き一時の安らぎを与えてくれる。あえて窪地に休憩施設としたのは、このような地形が最も安息を得られる場所ではないかと考えたからであります。
 宇野 治 作
  (株)茨木春草園