「うるおいの庭」


  立石を枯滝とし石組を主眼としている。滝の下から石橋をくぐる白砂は流れを表し、滝の背景は深山幽谷の趣。橋ばさみ石の横のモミジは立体感・遠近感を表現し、大自然を小空間に凝縮している。縁側に腰をかけ沓脱石に足をとどめて一服の茶を飲みながら滝を観て、日常の心を癒し、四季に咲く花に思いを寄せ、心豊かに静かに憩える庭とした。

作  中原正治    (株)造園中原