火 袋
灯袋は中台にのって火を入れられるようになっており、灯袋のないものは燈籠とは言えません。四角・六角・八角などがあり、それに応じた数の面ができ、その面は上区・中区・下区の三区に分け、中区いっぱいに長方形の穴が開いているところが正面で「火口」(ヒグチ)と呼びます。他の面には空気の流通を良くするために「円窓」と言われる小穴を開けたものや、仏像・獅子・鹿等を浮彫にしたもの、簡単な線模様の装飾や無地のものもあります。
上区は「連子」(レンジ)と言い横の線模様装飾、下区は格狭間が普通ですが、中には鹿などの動物、菊・牡丹などの花、山の模様などがあります。
なお、円窓が二ケ所あるものは日窓・月窓といい、日窓を東に、月窓を西に向けることが出来れば理想的な据え方になります。

「図並びに解説: 京都府造園組合 監修 西村建依著  造園入門講座 造園材料より」